毎日新聞2008年3月2日

東京大空襲:「米空軍独立狙い」 江東で報告会「背景に関係者の悲願」
Yahoo!ニュースの魚拓http://s04.megalodon.jp/2008-0309-1016-28/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080302-00000006-mailo-l13

3月2日11時1分配信 毎日新聞

1945年3月10日の東京大空襲から63年になるのを前に1日、江東区東京大空襲・戦災資料センターで研究報告会があった。荒井信一駿河台大名誉教授(現代国際政治史)は、空襲の1年前の44年4〜5月ごろ、米国で作戦方法が固まったことを明らかにし、「空襲の背景に『米国空軍の独立』という関係者の悲願があった」と指摘した。
 研究報告会のタイトルは「東京大空襲はいつ決定されたか」。荒井名誉教授は、米国で公開された資料や当時の関係者の手紙をもとに、成果を報告した。

一方、当時の米空軍は、米軍の中で独立した組織でなく、米軍関係者の手紙には「空軍の組織を正当化(独立)するには、敵(日本)の決定的な敗北に対して決定的な役割を果たさなければならない」と記されていた。荒井名誉教授は「米国の空軍関係者にとって独立は悲願だった。東京大空襲では人道的配慮より、結果を出すことが要求された」と指摘した。